Waves コミュニティー主導の金融政策

Waves community-driven monetary policy の日本語訳です。
Waves コミュニティードリブンマネタリーポリシー(Feature14)について、実際の数値を計算してインフレ率がどのような推移をとるか調査しています。そして、マイナーが常にブロック報酬増加に投票し続けたとしてもインフレ率が上昇し続けることがないことが説明されています。

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Waves コミュニティー主導の金融政策

ブロック報酬を無期限に増やし続けても、インフレ率が上昇し続けることはありません。

Wavesコミュニティドリブンマネタリーポリシーの開始により、Wavesノードはブロックが生成されたときに配布される報酬額を変更できます。これは、プロトコルのコントロールをコミュニティに引き渡すための大きなステップです。しかし、マネタリーポリシーのような重要なものに関する責任を与えると、意図しない重大な結果を引きおこすことがあるのでしょうか?

“集合知(群衆の叡智)” または ”コモンズの悲劇”?

コミュニティに意思決定を引き渡すことに関しては、2つの考え方があります。1つは”集合知(群衆の叡智)”です:集団的な決定はしばしばよりより決断となります。それは、広い範囲の意見や情報を活用し、個人や小さなチームが知らなかったり、気にかけないような、多くの要因を考慮し、”ノイズ”や中央集権の意思決定による認知バイアスを減少させるからです。

2つ目の見方は、”コモンズの悲劇”です。この見解は、多くの人々が完全に理解できない問題について重要な決定を下すよう求めることは悪い考えであるという見方です。これは、大多数は、他の人にとってはそうする必要がないにも関わらず、自分たちに都合の良いソリューションを選択するからです。

この場合、明らかなリスクがあります。明らかに、WAVESホルダーは、マイニングとリースからのより多くの報酬を受け取ることを好みます。人間は、短期的な報酬を長期的な報酬よりも優先するように心理的にプログラムされています。(これがプログラムされている理由として良い例があります。生物の進化について考えてみると、冬を生き抜くために必要なシェルターを先に完成させて置くと、生き抜くために十分な食料の確保を確実のものとすることができます。)それでは、彼らが常にブロック報酬を増やしてWavesを非常にインフレ的なプロトコルにし、その価値を損ない、すべてを破壊するのを止めるのはどのようなときでしょうか?

この記事では、そのシナリオについて調査します。結論としては、実際には、これが発生するリスクはないのです。これについては、以下で検証を行います。

組み込まれた制限

計算して数値でみると、Wavesがハイパーインフレを起こすことは決してないことがわかります。実際には、時間の経過とともにインフレは低下します。可能な際はいつでもブロック報酬が増加するという’最悪の場合’のシナリオでさえもです。

この理由は、コミュニティがプロトコルの完全なコントロールをまだ持っていないからです。誰かが「あなたは、この道を好きなだけ速く運転できますよ」と言っているようなものです。実際にはできません。あなたはアクセルを思いっきり踏み込むことができますが、それでもまだ車の最高速度によって制限されています。同様に、Wavesは真似たリーポリシーのコントロールをコミュニティに引き渡します。しかし、そのコントロールの条件はまだ制限されています。具体的には、Wavesプロトコルでは、ブロックジェネレーターは、一度に0.5 WAVEずつのみブロック報酬を増やすことができ、その更新は100,000ブロックごとのみなのです。

ブロック報酬は6 WAVESから始まります。同時に、これらの制限は、Wavesがハイパーインフレになることは決してないことを意味します。

下のグラフは、最大供給シナリオ(100,000ブロックごとに常にブロック報酬が0.5 WAVES増加)と、ベンチマークとして、ブロック報酬が無期限に6 WAVESで維持される場合に何が起こるかを示しています。(もちろん、コミュニティがブロック報酬を減らすことを選択することも可能ですが、そのシナリオは示していません。)

チャート:Waves のインフレ停滞とブロック報酬の増加

Wavesは1億 WAVES(100 million WAVES)から始まります。最初の100,000ブロック(約10週間)で、600,000の新しいWAVESが生成されます。1年は525,600分であり、Wavesのブロック時間は約1分であるため、これは3.15%の年間増加(インフレ)を意味します。

その後、ブロック報酬は、次の100,000ブロックで6.5 WAVESに引き上げられ、この期間では650,000 WAVESが生成されます。この期間の開始時点で、総供給量は100,600,000 WAVESであるため、これは年間インフレ率3.4%に相当します。そしてさらに続いていきます。ただし、ブロック報酬が増加しても、新しいWAVESは、既存の(および増加している)供給量に対しての割合は低くなっています。

インフレ率は約500万ブロック(9.5年)後に8.5%でピークに達し、その時までに総供給は2億WAVESに倍増します。その後、インフレ率は再び落下し始めます。インフレは50,600,000ブロック後にわずか2%に低下しますが、これには1世紀近くかかります。(そしてケインズが言ったように、長期的には我々は皆死んでしまっているのです。)

暗号通貨とインフレーション

最大供給率で供給が増加しても、Wavesのインフレ率は8.5%を超えることはありません。

従来の中央銀行の政策基準では8%は大きすぎる(ほとんどの中央銀行は2%のインフレを目標としており、程度の差はありますが成功を収めています。)一方、Bitcoinを含むPOW通貨の初期と比べると小さいのです。Bitcoinを含むPoWコインの初期のインフレ率であり、急速に拡大するエコシステムと比べると小さいです。そして、急速に拡大するエコシステムにとって、それは小さいのです。インフレは、経済活動の増加と拡大がない場合のみに、通貨価値の低下という結果をもたらすのです。

もちろん、コミュニティの多くのメンバーはインフレにまったく満足していません。暗号化アダプターの大部分は、QE(Quantitative easing:量的金融緩和政策)および法定通貨の発行にがっかりしているが理由で、デジタルマネーに関心があるのです。これは有効な意見であり、これらのメンバーはWAVESでブロック報酬を減らすために投票できます。ノードを運用している人は、100,000ブロックごとに0.5ウェーブずつ報酬を減らすためにダイレクトに投票できます。ノードを自分自身で運用したくない人は、ブロック報酬を減らす方向に投票しているノードにWAVESをリースすることで意思表示ができます。

この時点で、コミュニティがどれに投票(ブロックリワードのの増加、減少、維持)するかを予想するのは不可能です。しかし興味深いのは、保有者が中央銀行が量的金融緩和政策と呼ぶものに投票し続けたとしても、年間インフレ率が常に制限されるということです。